

ここ最近、ずーっと気になっていた「落語」。
私のまわりの「ちょっとカッコイイ大人」が続々と落語にハマっていたり、落語がテーマの
ドラマやマンガが話題になっていたり、大学の同級生が落語家になっちゃったり!
一度生で寄席を見てみたいけど、落語家さんの名前も話もほとんど知らないしなあ…。
ちゃんと笑えるのかな?
常連さんににらまれたりしないかな?
でもでもやっぱり行ってみたい!
というわけで、予備知識ゼロで「初めての寄席」に行ってみましたー!
そもそも、寄席ってなに?

寄席とは、落語や漫才などの演芸を観ることができる常設の興行小屋のこと。
つまり、いつ行っても何か面白いことがやっているということですね!
今回おじゃました末廣亭以外にも、
鈴本演芸場(東京・上野)、
浅草演芸ホール(東京・浅草)、
池袋演芸場(東京・池袋)などがあります。
末廣亭ってどこ?どんなところ?

末廣亭は新宿三丁目にあります。
末廣亭の前の道には「末広通り」という名前がついていて、おじぎをする落語家さんの看板がついています(かわいい!)。
新宿駅から行くと伊勢丹のちょっと先あたり。
飲食店や雑居ビルが立ち並ぶ場所に突然現れます。
なんと創業は明治30年(1897年)!
現在の建物は1946年に再建されたもので、都内では唯一の木造寄席です。
レトロな建物でタイムスリップしたような気分になれますよ〜!

木戸銭(チケット代のことです)は3000円で、予約はなし。
全て当日券で早いもの勝ちの自由席です。
と言っても、ほとんど満席になることはないそうなので、ふらっと行っても大丈夫とのこと。
昼の部(12:00〜16:30)と
夜の部(17:00〜21:00)に分かれています。
再入場はできませんが、なんとお客さんの入れ替えがないので12:00から21:00までずーっと見ていてもOK!
一度やってみたい…。
毎週土曜の21:30〜23:00は深夜寄席もやっています。
深夜寄席は若手の出演者が多く、
木戸銭も500円なので若者に大人気なのだとか!
新宿で軽く飲んだあとに落語でシメとか、いいですね〜。
出演者はだいたい1ヶ月先まで発表されていて、新宿末廣亭のHP(http://suehirotei.com/)でチェックできます。
ついでにデパ地下散策♪お弁当、飲み物、おやつを買って行こう!

末廣亭は、アルコール以外ならお弁当も飲み物も持ち込みOK!
私は昼の部のちょっと前に着いたので、
伊勢丹のデパ地下に寄り道。
美味しそう&食べやすそうな手まり寿司を買ってホクホクと末廣亭へ向かいました♪
最初から最後まで観る場合は昼の部でも4時間半、夜の部は4時間になるので、ちょっと甘いものもあるといいですね〜。
お弁当、飲み物、おやつは末廣亭の売店でも買うことができますよ。
ついに始まる〜!テレビやCDと全然違う!これが生の魅力か!
木戸銭を入って中に入り、好きな席に座って待っていると、三味線や太鼓などの明るい出囃子が流れ、演目がスタート!
私が1番最初に感じたのは、テレビで観るお笑いとの違い。
生はカット割りや字幕がないので、
自分の好きなときに好きな場所を見られるし、落語家さんの声や仕草がスッと入ってくる。
急かされることなく、自分のペースで集中して見られるのがとても心地いいんです。
そして、音楽のライブと同じように、「生」の魅力はコールアンドレスポンスと一体感!
こちらから声を掛けるわけではないけれど、お客さんの集中力や盛り上がりに合わせて、話をたたみかけてきたりフッと間を置いたりするんですね。
だから聴きやすいし、ついつい笑っちゃうし、みんなで笑っちゃったときの一体感が気持ちいい!
これが生の魅力かー!
お弁当を食べたり、途中入場するお客さんがいたり、リラックスムード
とは言え、客席は常時リラックスムードでみんなマイペース。
集中して話を聴いている人もいれば、ガサゴソお弁当を食べる人や、途中でふらっと入る人もいます。
私ものんびりとお弁当を食べました〜。
落語だけじゃない!漫才、奇術、音楽ネタも楽しい♪

私が行った6月上席の昼の部は、落語が12席の他に、漫才が2席、音楽、奇術、俗曲、太神楽が1席ずつというプログラム。
中でも俗曲の三遊亭小円歌さんは、いろんな落語家さんの小話を出囃子と一緒に教えてくださったので、フフッと笑いながらも勉強になって得した気分。
歌う姿もかっこよかった!キレイなお姉さんでした〜!
そういえば、お年寄りも若者も一緒になって笑ってる

話の舞台はお侍さんの時代から、現代のインドカレー屋(!)まで様々。
お客さんは年齢が高めの方が多いですが、年齢関係なく笑える話ばかりで、気が付くとお年寄りも若者も一緒になって笑っていました。
ちょうど話題になっていた舛添都知事のことも、皆さんあの手この手でネタにしていました(笑)。
話の内容も「通だけがわかる」といったものではなく、初心者向けの説明が入ることも多かったので、予備知識がなくても全く問題ありませんでしたよ。
寄席は音楽フェスに似てる!「推しメン」を見つけて通いたい♪
二ツ目に昇進したばかりの三遊亭ふう丈さんは31歳、お話中に写真を撮らせていただいた春風亭一之輔さんは38歳、主任(トリ)を務めた三遊亭歌之介さんは57歳、金原亭伯楽さんは77歳と、年齢だけでもこれだけバラバラ!
もちろんタイプも話の内容も様々なので、幕の内弁当のように美味しいものを1つずつ、飽きずに楽しむことができます。
なんだか寄席って、単独ライブではなく、いろんなアーティストが出演する音楽フェスに似ている気がします。
一度行くと、お目当てのアーティスト以外にもどんどん気になるアーティストが見つかって、今度はそのアーティスト目当てにライブに行って、その対バンのライブにも行くようになって…みたいな。
ああ、こうやって寄席にハマって通うようになるんだなあ〜。
昼主任の三遊亭歌之介さんの話で、笑って泣いてまた笑って、昼の部終了!
やっぱり印象的だったのは、1番最後の三遊亭歌之介さん。
歌之介さんの子どもの話でゲラゲラ笑っていたはずが、いつの間にか歌之介さんのお母さんの話でほろりと泣きそうになっているという…。
これ年齢問わずグッと来るやつだ…。
笑って泣いてスッキリして、少し元気になって末廣亭を後にしました。
もっと早く行けばよかった!

いろいろ心配していたのが嘘みたい。
こんなに楽しいんだったら、もっと早く行けば良かったな〜。
落語や寄席が気になっている人。
ちょっと気分転換したい人。
「伝統芸能」的な堅苦しさは全くないので、ぜひ一度ぶらっと行ってみることをおすすめします!
新宿末廣亭
東京都新宿区新宿3丁目6(新宿3丁目駅から徒歩1分)
0333512974
http://suehirotei.com/
協力:一般社団法人落語