ひとりのお出かけ

吉祥寺で線画で描かれた街を見る~永沢まこと展~

イラストレーターとして線画を描き続けてきた永沢まことがおくる東京の街並み。

みなさんは今手に持っているものを描いてくださいと言われたら、どのように描き始めますか?
例えばスマートフォン。輪郭の線から描きはじめて細部を細かく描きこむ人もいれば、ぐしゃっとグレーなどを乗せて削ったり足したりしながら濃淡でそのものを表していく人、大まかな形をざっくり描いて細部を調整していく人様々でしょう。
絵画の世界において、対象となるものの捉え方は主に、「線」、「面」、「量」の3パターンに分けられます。
それぞれが持つ特徴によって歴代の画家たちはその手法を選び、著名な作品を残してきました。

では、ものを「線」で捉え描きだしていくことにこだわりを持ち、長年描き続けてきた現代の身近な芸術家からみた世界や日本の街はどのようなものなのでしょうか。

永沢まこと都市画展、吉祥寺で

現在、吉祥寺コピスA館7階で『永沢まこと都市画展 街の今を描く、ヒトを描く。』が行われています。
開催期間は8月1日(土)~8月30日(日)。
ここで見られるのは、類まれな人間観察力とおびただしいスケッチの変遷を経て辿り着いた、“街の今”を捉える、永沢まこと監修のドキュメンタリー。
“渋谷”“新宿”はもちろん、自身も特別な親しみを感じるという“吉祥寺”の街が飾られます。2012年から約3年の歳月をかけて制作された《吉祥寺駅前Ⅰ~Ⅳ》は、4点をつなげると、180度のパノラマが展開する興味深い作品です。
また、《吉祥寺駅前Ⅰ~Ⅳ》が完成するまでの工程展示(コピー)や、初公開のクロッキー帳、文庫本サイズのスケッチブックも紹介されます。

出典:www.musashino-culture.or.jp

まず目に入ってくるのは色づいた街並み。
人間が対照的なモノクロで描かれている為、なんでもない風景の一部としての印象を受けます。

出典:www.musashino-culture.or.jp

「あ、こんな人いるよね!」と思わず言ってしまったり、線画で表された日常過ぎる風景に無意識レベルで共感してしまったり。

こんなところも魅力的

永沢まこと

出典:www.art-life.ne.jp

1936年東京生まれ、アニメーター、イラストレーターとして活躍の後、1987年に渡米。独特のユーモアが込められた人間スケッチと明るい筆致の風景作品。第一にあらゆるモノを塊(マッス)としてとらえず、それがたとえ塊のモノであっても、「線」に翻訳して紙の上に表現すること、第二に原則としてエンピツを使わず、直接ペンを使うことの2つにこだわりを持っている。
また、彼独自のルールも存在する。

一つは、何を描くときも「実物」を見て描くこと。想像や記憶で描かない。また写真などを見て描くのも駄目。しっかりと「実物」を見て、そのとおりに描くこと。
もう一つは、何を描くときもペンを使い、「線」で描くこと。すべてのものを、しっかりと「線」で表すこと。

引用: 永沢まこと

線画にこだわり続けた作品の数々、実際に見てみてはいかがでしょうか。

展示会情報

期間: 2015年8月1日(土)~8月30日(日)
場所:武蔵野市立吉祥寺美術館
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1−8−16コピス吉祥寺A館7階
時間:10:00~19:30
休館日:8月26日(水)
入館料:100円

※展示会情報は、変更されている場合もあります。事前にご確認ください。