ひとりのおうち時間

優しい気持ちが溢れでる…!おすすめ映画『アーティスト』

アカデミー賞やカンヌで続々と賞を獲った最高傑作!最新のモノクロ・サイレント映画『アーティスト』。

恋に落ちる瞬間って、よく分からないと思いませんか。
気づいた時には、もう好きになっている。
「あぁ、私はあの人が好きなんだ」って。

いつから?どのタイミングで?
理由なんてないけど、その人がいると幸せ。
その人が笑ってくれたら、もう最高…。

そんな恋心をくすぐるおすすめ映画『アーティスト』。
最高にロマンティックな大人の恋愛映画です。

『アーティスト』 という作品

あらすじ

1927年のハリウッド。サイレント映画のスター俳優だったジョージ・ヴァレンティンは、新作の舞台挨拶で新人女優のペピーと出会う。ジョージの何気ないアドバイスをきっかけに、スターの階段をのぼりはじめるペピー。ついには、ヒロインを務めるほどになり、トーキー映画のスターへとなっていく。一方のジョージは、かたくなにサイレント映画にこだわり続け、崩壊の足音が聞こえはじめていた…。

みどころ

モノクロ&サイレント映画

2012年に公開されたこの作品は、なんとモノクロ映像でつづられるサイレント映画。一見、モノクロ・サイレント映画のオマージュ的な作品なのかと思いきや、どうやらそうではないらしい。実は、撮影方法もかなり凝った手法を使っているよう。それは、一度カラーフィルムで撮影したのちにモノクロへと修正しているというのです。これによって、昔のモノクロ映像とは少し色味が違うように見えます。陰影の付き方やグレーの幅広さを素人ながらも感じます。つまり、古臭い映画の復刻というよりも新たな映像作品の誕生ともとれるのです。これを知らずして見た時に感じた、えも言えぬ新鮮さはこれだったのか!と思ったほど、モノクロなのに表情豊かです。

また、主演2人の演技が圧巻。モノクロ&サイレント映像では表情や動き、醸し出す匂いみたいなものが大事。これを見事に演じて見せた2人は、スクリーンの中で本当にキラキラと輝いているのです。
恋に落ちる瞬間・恋をしている最中・愛を見失った時、そして再び愛に気づく時。なんと素晴らしい表情をするのかと感服します。実にイキイキと爽快で気持ちが良く、切なくて暖かい。観客は2人の恋の行方にいちいち一喜一憂させられるのでしょう。
音も色もない世界。でも、私たちの耳には、いいえ心にはしっかり聞こえます。人々の拍手喝采、2人の笑い声、ステップの靴音、手に取るようにありありと。

優しい“愛”がぎっしり

サイレント映画界で大スターだったジョージと駆け出し女優のペピーは、出会い、恋に落ちます。大スタージョージのアドバイスを受けながら、ペピーは女優として確実にステップアップしていき、ヒロインを演じるまでに成長します。
時は1929年、トーキー映画の登場でサイレント映画は徐々に衰退していき、サイレント映画でのぼりつめてきたジョージは次第に仕事がなくなっていきますが、頑なにサイレント映画に拘るのでした。しかし、ジョージの制作した映画は大コケし、心を閉ざした彼はペピーを無下に追い返してしまい、2人の間には大きな溝が…。
それから1年の時が流れる頃には、ペピーはトーキー映画の新人スターとして人気を誇っていたのです。こうして、時代や世間が2人を容赦なく引き離していきます。

でも…。ペピーは、ずっとずっとジョージを想っていたのです。彼が自暴自棄になり、荒れている間も心を砕き、お金が底をつき自分の財産ともいうべき品々をオークションで売り払った時も実は全てを買い取ったのはペピーでした。彼女は、どんなにスターになろうが、ずっと彼を気にかけ愛し続けているのです。その健気な“愛”の形に心打たれます。そして、ジョージをとりまく優しい空気に私たちは思わず涙するのです。
切なくて温かくて、本当に優しい“ロマンティック”な2人の物語。見終わった後、ずっと余韻に浸っていたい映画です。


誰かを愛するなんて、やっぱりよく分からないけど。
この作品で描かれる「愛=思いやり」という形にじんわり心が温められます。
ずっと飽きることなく誰かを想い続けられたら、なんてロマンティック!
ちょっとセンチメンタルな気分になっちゃいますね。
恋をしているあなたに、ぜひ見てほしい。

恋が世界を染める休日。
あなたの週末にシネマを。

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2012年公開
監督・脚本:ミシェル・アザナヴィシウス
制作:トマ・ラングマン
出演:ジャン・デュジャルダン
   ベレニス・ベジョ
   ジョン・グッドマン
   ジェームズ・クロムウェル ほか

第84回 アカデミー賞 作品賞・監督賞・主演男優賞ほか5部門受賞

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