おばあちゃんに電話していますか?
夏休みになると、遊びに行っていたおばあちゃんの家。
ほんの数日だけのお泊りなのに、夏休みの思い出と聞くと、おばあちゃんの家が必ず浮かんできます。
普段は食べられないお料理や、何を言っても笑ってくれる顔、
そして家に帰る日のおばあちゃんの顔、どこか寂しそうで忘れられなくて。
この年齢になると、おばあちゃんとの距離が「小さな孫とおばあちゃん」から「大人同士」に変わったと思っていました。
でも、やっぱり私たちは一生彼女の孫。
彼女は一生私のおばあちゃん。
そんな関係に気づいたこの体験。
ひとりの時間、おばあちゃんに電話をしてみる。なんていうのはいかがですか?
「あなたの孫だから」電話のきっかけなんていらない

今回のひとり時間の過ごし方は、シンプルに「おばあちゃんに電話をする」です。
電話しても、何を話そうかななんて悩む事もなし。
最近、何をしているの?
私は、こういうことをしているよ。
という話だけでも全然良いでしょう。
だって、家族ってそういうものでしょう。
昔の話をしても良いし、昨日の夕飯の話をしたって良いはずです。
おばあちゃんとの電話と私
私がおばあちゃんに電話したのは、「会社員」をすこしお休みしてフリーランスになった時。
誰とも全く話さない日常がとても寂しくて
コンビニの店員さんや、ファミリーレストランの店員さんにコミュニケーションを求めてしまった時がありました。
その時に、ふと、おばあちゃんに電話すればお互いに良い時間になる!
「孫と話したいおばあちゃん」と「誰かと話したい私」のマッチングが成立だ!と思ったのです。
そこから、週に1度、思いついた時に電話をするようになりました。
おばあちゃんの知恵をイタダキ
はじめは、近況をただ言い合って「また今度会いに来てね」で終わる電話。
でも、回数を重ねていくたびに近況だけではなく、色々な事を話すようになりました。
ふるさと納税でたくさん鶏肉が届いてしまい、困っていた私に保存の仕方やレシピを教えてくれる。
今ドキのシニアの情報収集方法や、遊び方を教えてくれる。
体に負担のかからない程度のエクササイズ、食べ合わせのダイエット方法を教えてくれる。
正直、こんなに面白く会話が出来るとは思っていませんでした。
彼女からすると古い情報でも、私にとってはすべてが新鮮。
もらったレシピでご飯を作ったら、報告することも忘れずに。
おばあちゃんの知恵、今でも全然生きています。
電話だけでも縮まる距離
そして、電話をするたびに少しずつ、心の距離が縮まることを感じます。
それに気づいたのは、おばあちゃんから「寂しい」という言葉を聞いた時。
私には2人、おばあちゃんが居るのですが一方は1人暮らし、もう一方は介護をしながら生活していました。
2人にはそれぞれ違った寂しさがあり、それを電話で話してくれるように。
ちょっと考えれば当たり前に分かったはずの「寂しさ」を
本人たちの口から聞くまで私は気づいていませんでした。
電話をするだけでも楽しい、と言ってくれる彼女たちに
時間を作って会いに行かなきゃな。と今では思っています。
私が今までもらった沢山のものを、
ちょっとずつでも返していけたらな。とも。
彼女たちとの電話が終わると、少しだけ泣きそうになります。
この気持ちは、先に見えている未来を想ってなのか、
懐かしさや、気持ちが溢れ出しているからなのかはわかりません。
ひとり時間におばあちゃんに電話してみよう
今回のひとり時間は、
「おばあちゃんと電話をすると、こんなにメリットが!」という事が言いたいのではありません。
人によって、おばあちゃんとの距離感には差があるし、家庭の事情もさまざま。
でも、ちょっと距離をおいている人にふと電話をかけてみる。
それだけでも何か新しいことが生まれるような気がするのです。